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仮想通貨を始めるうえで初心者の方が最も気になる点は仮想通貨が稼げるのかどうかと、仮想通貨の安全性の二点だと思います。
このページでは後者の仮想通貨の安全性について説明していきたいと思います。

まず仮想通貨自体の安全性についてですが、これは前のページでも説明した通りブロックチェーンによってハッキングなどによる偽造や不正を防ぐことができるので安全といえます。

 

では仮想通貨に関するほかの安全性の要素とは何か。

それは通貨を取引する取引所の安全性です。

初心者の皆さんがどうやって安全な取引所を選べばよいのか詳しく説明していきます。

安全な取引所を選ぶための4つのポイント

初心者の方が安全な取引所を選ぶ時に注意すべき点は大きく分けて4つあります。

  1. 金融庁の認可を受けているかどうか
  2. 2段階認証を採用しているかどうか
  3. マルチシグ対応しているかどうか
  4. 顧客の資産をコールドウォレットで管理しているかどうか

取引所の安全性は大きく分けてこの4つの条件を満たしているかどうかで判断することができます。
聞きなれない言葉も多いと思うので一つずつ説明していきましょう。

point1 金融庁の認可を受けているか

2017年4月1日から施行された、改正後の資金決済法により、日本国内で仮想通貨取引所を営む者に、金融庁への登録を含む、一定の法的な規制がかけられることになりました。
この法律が施行されたことにより原則として国内で仮想通貨取引所を営業するには金融庁の認可を受けなければならなくなりました。逆に言えば金融庁の認可を受けていない国内の取引所は安全性に欠けるということです。

金融庁の認可を受けているかどうかは取引所のページでも確認できます。また、金融庁のHPを見れば認可を受けている取引所の一覧も掲載されているのでそちらでも確認することができます。

 

point2 2段階認証を採用しているかどうか

2段階認証とは取引所にログインしたり出金したりする際にIDやパスワードとは別にもう一段階認証を必要とするシステムです。
2段階認証は主に取引所に置いている自分の資産へのハッキング対策を目的としています。2段階認証を設定しないとハッキングを受けやすいうえに、2段階認証を設定せずにハッキング被害にあった場合、ほとんどの取引所で保証の対象外とされてしまいます。
自分の大切な資産を守るためにも2段階認証を採用している取引所を選び、きちんと設定しておきましょう。

なお2段階認証を設定するときは必ずバックアップを取るようにしてください。
2段階認証をする際、スマートフォンやタブレットなどのアプリを使って行うのですが、万が一端末をなくしたり、バックアップを取らずに機種変更したりすると取引所にログインすることができなくなります。そうなるとかなり面倒な手続きを行わなければならないので、バックアップは必ず取るようにしてください。

 point3 マルチシグ対応しているかどうか

「マルチシグ」 皆さん聞き馴染みのない言葉だと思います。
マルチシグの説明は少し複雑になるのでなんとなくこんなものなんだなぁと理解してもらえれば大丈夫です。

ビットコインなどの仮想通貨を送付する際、不正を防ぐために暗号鍵というものが必要になります。
この暗号鍵というものは公開鍵秘密鍵というものが揃って初めて情報を得られるという仕組みです。

「公開鍵」「秘密鍵」とは

公開鍵とは仮想通貨を送付する際に第三者、つまり世界中のネットユーザーに公開されている鍵のことです。
第三者にみられるって危なくないの?と思うかもしれませんが、公開鍵はデータを暗号化したものなので見た目はただの文字の羅列にしか見えません。
この文字の羅列をみえるようにするのが秘密鍵です。公開鍵は第三者にも公開されますが、秘密鍵は仮想通貨を送付した相手にしかわからない仕組みになっています。
この秘密鍵がハッキング等により第三者にばれてしまうと仮想通貨が盗まれるということが起きてしまうのです。

そしてそのハッキング等を防ぐためにマルチシグという方法があります。

「シングルシグ」と「マルチシグ」

暗号鍵には「シングルシグ」「マルチシグ」という方式があります。

シングルシグとは公開鍵1に対して秘密鍵1で管理する方法のことです。
先ほどの説明の通り暗号鍵は公開鍵と秘密鍵のセットで成り立ちます。しかし秘密鍵が1つの場合、その秘密鍵が盗まれたらアウトになってしまいます。

マルチシグは万が一秘密鍵が盗まれてしまった時の為に、公開鍵1つに対して複数の秘密鍵で管理する方法です。
例えば公開鍵1に対して3つの秘密鍵で管理するとします。
秘密鍵が3つあるとハッキングにより秘密鍵が一つ盗まれたとしても残りの鍵で盗まれた鍵を無効化して新しい鍵を作ることができます。

このマルチシグ方式を使えばハッキングなどの被害に対する安全性がかなり高くなります。
取引所を選ぶときはその取引所がマルチシグに対応しているかどうかを確認しておくと安心です。

point4 顧客の資産をコールドウォレットで管理しているかどうか

安全性を考えるときにもう一つ気を付けなければならないのが、取引所が顧客の資産をホットウォレットで管理しているのかコールドウォレットで管理しているのかという点です。

「ホットウォレット」と「コールドウォレット」

まずウォレットとは仮想通貨のデータを記録、保管しておく媒体のことを言います。
簡単に言えば仮想通貨の財布といった感じです。

このウォレットには大きく分けて二つ、ホットウォレットコールドウォレットがあります。

ホットウォレットとはインターネットに接続された環境(オンライン)で管理するタイプのウォレットです。
ホットウォレットで顧客資産を管理するメリットは、常に顧客資産がオンラインの状態にあるので取引の際にスムーズに決済や送金を行うことができます。
しかし、ホットウォレットには大きなデメリットもあります。常にオンライン状態で管理するということは、常にハッキング等のリスクを抱えているということです。
確かにスムーズな取引が可能な分利用者はストレスなく利用できるので大きなメリットですが、もし取引所の顧客資産がハッキング等の被害にあってしまうと大変な事態に陥ってしまいます。
常にホットウォレットで管理するということは、顧客にとっても取引所にとっても大きなリスクになるのです。

一方でコールドウォレットは、インターネットから切り離された環境(オフライン)でデータを保管します。
一番のメリットは安全性です。ホットウォレットとは違いオフラインでデータを保管するため、ハッキング等の被害にあうリスクがありません。
「それならすべての顧客資産をコールドウォレットで管理すればいいんじゃないの?」と思いますが、あくまでオフラインで保管しておくためのものなので取引の際はどうしてもホットウォレットを使わなければなりません。

両方のメリット、デメリットを踏まえたうえで安全な取引所とは、顧客資産の大半をコールドウォレットで管理し、取引等で利用する分だけをホットウォレットで管理している取引所です。

ホットウォレットだけで管理していて起きた事件

コインチェックという大きな取引所でNEM不正送金事件が起きたことがあり、大きくニュースにも取り上げられました。

内容はコインチェックが管理していたNEMがハッキングにより盗まれるといったもので被害総額は約580億円でした。
原因はコインチェックがNEMをホットウォレットで管理していたことです。確かにオンライン上でデータを管理することは便利ではありますが一度ハッキングの被害にあうだけでこれだけの被害が出てしまうのです。

さらにコインチェックはマルチシグにも対応しておらず、セキュリティの甘さからこのような事件が起きてしまったと言えます。
一回の被害で580億円という大きな額が盗まれるということがあり得るので、取引所を選ぶ際は安全性をしっかり確認してから利用しなければなりません。

自分の資産を守るためにも安全な取引所を!

長くなりましたが、上記で説明した4つのポイントを守れば安全な取引所を選ぶことができます。
自分の大切な資産を守るためにも金融庁の認可、2段階認証、マルチシグ、コールドウォレット、この4つのポイントには気を付けましょう。

この4つのポイントはもちろん、安全性、シンプルな分かりやすさ、充実したサポートなど初心者の方も安心して使える取引所をいくつか選んでご紹介しているのでこちらも参考にしてみてください。

安全性の理解を深めるために一つは自分で調べてみるのも良いと思います。

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